会長挨拶

2026年4月1日に、投資信託協会、日本投資顧問業協会の資産運用にかかわる2つの協会が統合し、新たに資産運用業協会が発足しました。

新協会の発足にあたり、ご挨拶申し上げます。
資産運用業には、「投資家の皆様に対して多様な投資機会を提供し、サステナブルで良好なリターンを提供する」また「投資活動を通じて企業価値向上や社会課題解決に貢献する」という使命が課せられています。資産運用業界には、こうした社会的使命を果たし、日本経済の成長に貢献していく責務があると考えております。
一昨年来、投資信託協会、日本投資顧問業協会の両協会においては、資産運用業の社会的使命や目指すべき姿の実現に向けて議論を重ね、投資信託、投資一任業、投資助言業など幅広い資産運用ビジネスについて一体的に改革・高度化を推進していくことが必要であるとの結論に至りました。
新たに設立された資産運用業協会は、4月1日発足時点での加盟会員数が正会員941社、賛助会員23社、また、会員の運用資産が約1,100兆円(2025年12月末時点)と、金融関係では最大規模の団体でもあり、多様な意見や考えをできる限り反映できる、オープンな協会を目指したいと考えております。
こうした資産運用業界の持つ力を十分に発揮し、日本経済の成長に繋げていくため、①資産運用業の健全な発展に向けた活動、②資産運用業界のプレゼンス向上に向けた活動、③投資家保護のための自主規制機能の強化、この3点を活動の柱として協会運営に取り組んで参りたいと考えております。
まず、「資産運用業の健全な発展に向けた活動」については、投資対象資産の更なる多様化に向けた検討や投資先企業の企業価値向上への貢献といった点に注力するとともに、海外投資家に対し、日本の社会、経済、マーケットを知ってもらうべく、海外関係団体との連携や、資産運用フォーラムをはじめとした様々なイニシアティブとの連携強化なども通じて、情報発信活動に注力して参りたいと考えております。

また、資産運用業がより裾野の広い業界となるよう、資産運用ビジネス拡大を支える基盤の拡充に向け、データマネジメントやデジタル・トランスフォーメーションの推進、サードパーティ・プロバイダーのサービス多様化・標準化・プラットフォーム化などに取り組んでまいります。その他、プライベートアセット運用の広がりを確実にとらえていくことや新興運用会社の参入促進にも注力したいと考えております。

次に、「資産運用業界のプレゼンス向上に向けた活動」についてです。NISAを通じた資産運用への関心の高まりなどもあり、資産運用業に対する認知度も着実に向上しております。会員会社が投資運用のプロとして運用力や商品開発力を磨き上げる努力を継続するとともに、新協会は金融庁・関係団体とも連携を図りながら、資産運用会社の役割についての情報発信を積極的に行い、業界の更なるプレゼンス向上につなげていきたいと考えております。また、日本の資産運用業がアジアでリーダーシップを発揮できる環境整備にも取り組んで参りたいと考えております。

次に、「投資家保護のための自主規制機能の強化」についてです。新協会は引き続き、金融商品取引法上の認定金融商品取引業協会であり、自主規制業務は協会活動における重要な柱の一つであります。資産運用立国実現のためには、資産運用業界が、投資家のみならず各方面より幅広く信頼され、また、期待される存在であることが何よりも重要です。自主規制規則の整備、効果的な監査の実施、金融庁・関係団体との連携強化を図り、適切に自主規制機能を発揮するよう取り組んでまいります。

最後になりますが、資産運用業協会の会長として、資産運用業界の健全な発展、資産運用立国の実現を目指し、全力を尽くす所存です。関係各位におかれましては、引き続いてのご支援、ご指導を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

2026年4月1日
一般社団法人 資産運用業協会
会長 菱田賀夫